三光天メディカル有限会社
西嶋由季子|徳島文理大学
薬剤師としての「個の力」を尊重し、大切にしてくれる会社です。
私が勤めるはびきの店は、創業の地でもあり、今も本部機能がこの店舗内にあるなど、グループの中核といえるポジションの店舗です。辻野社長も通常はこちらにおられ、何かにチャレンジするなら、まずはこの店からということが多い店舗でもあります。今では全店舗にある「監査機」も、まずこの店舗の導入からスタートしたものです。
はびきの店は総合病院の門前薬局というロケーションにあり、呼吸器系やアレルギー系がメインとはいえ、さまざまな診療科の処方箋を取り扱っています。そのため、ジェネラリストを目指すには最適の環境があると思います。私自身も実は、そこに魅力の一つを感じて、この会社のこのお店の門を叩いた一人です。
私は以前、「治験」の仕事をしていました。治験薬とそのデータに向き合っていたわけですが、いまは薬と向き合いつつも、患者さんという「人」と向き合っているところが大きく異なっている点です。患者さんと直接触れあい、いろんな思いや相談ごとを伺っていくにつれて、データでは計り知れない本質的なものが見えてくることを、いま肌で感じています。
ところで、ここでは薬剤師はすべて「先生」と呼び合っています。あまり他では見られないようですが、私が新人の時もそうでした。
前出の盛谷先生は、私が教育係なのですが、研修の最初から「盛谷君」ではなく、「盛谷先生」と呼んでいます。なぜみんな先生なのか? 例えば調剤と監査は必ず別の薬剤師が行うわけですが、その時に上下関係があるがために、遠慮したり指摘を控えるようなことがあってはいけません。先輩でも後輩でも、薬剤師は互いに「個の力」を認め合い、リスペクトし合える、そういう関係性が求められています。そして結果として、患者さんに「安心・安全」という利益を提供することができると思うのです。私なりの解釈なのですが、とても理にかなった素敵なことではないかな、と感じています。