病院

公益財団法人がん研究会 有明病院

小林 一男|慶應義塾大学

たくさんの挑戦・失敗をしてきたからこそ今がある

病院薬剤師を選んだ理由・病院薬剤師の魅力 

私は大学生のときに、病院で研修し、薬剤師が患者を中心とするチーム医療の中でどのような役割を担い、期待されているか実感することができました。また、薬剤師が具体的にどのような業務を行い、安全な医療を患者に提供しているのか、注意すべきポイントや薬学的観点なども踏まえて多くの先生方に直接指導して頂きました。 

病院ではカルテや臨床検査値など、患者の治療経過を把握することで、疾病とその薬物治療の知識を総合的に身に付けることができます。また、医師や看護師、栄養士などの他職種と連携してより良い治療を行っています。病院薬剤師は薬の専門家として、患者だけでなく他職種からの質問への対応や、医師への処方提案を行います。その際、添付文書だけでなく、診療ガイドラインや一次資料である学術論文のエビデンスを含めて精査した情報を提供することにやりがいを感じます。 

入職してからの仕事の変化・現在の仕事内容 

1年目は調剤室と注射室をローテーションしながら業務を行いました。調剤室や注射室での主な業務内容として外来・入院患者さんの薬の調剤、鑑査、混合調製などをしています。抗がん薬においては投与量、投与日、投与間隔などが事前に決められたレジメンから逸脱していないかチェックしています。私は薬のスペシャリストとして、プライド、責任感をもち、日々患者さんのために業務を行っております。 

2年目からは病棟を担当しました。副作用、相互作用モニタリングをし、処方設計・処方提案、安全管理をしています。 

7年目に薬剤師外来を担当するようになりました。病棟業務で得た経験を活かしながら患者さんと面談しています。化学療法後に起きた副作用を評価し、医師へ支持療法薬などを処方提案しております。 

副作用で困っている患者さんに対しては抗がん薬を減量すべきか否かは医師と直接協議することがあります。また飲み薬のアドヒアランス確認では、治療日誌や残薬をチェックし、なぜお薬が服用できなかったか、患者さんから理由を伺って原因を明らかにしています。医師や患者さんなどとのコミュニケーションが求められます。 

上記の業務と並行して、臨床現場で不足しているエビデンスを構築するために臨床研究を実施しています。その成果を基に、昭和大学にて論文博士の学位を取得しました。今後は、「薬剤師としてできること」を探求しながら、一緒に頑張る仲間となる後進の育成をしたいと考えています。 

今後の目標 

薬剤師は、薬の専門家として医薬品の用法・用量や相互作用、注射剤の配合変化などを的確に判断することが求められています。また薬効、副作用については、多角的に評価する力が必要と思われます。これらについては、大学で学んでいたことから多くの知識を得ることができたと実感しています。 

これからの病院薬剤師は研究マインドを持って業務に取り組み、臨床現場で起こった問題点をしっかり捉える目を養い、問題解決のための調査を徹底的に行い、解決策を立案し、実行し、得られた成果を数値として表現し、論文化することが重要であると思います。私は大学でのがんプロフェッショナル養成プランを通じて、その研究マインドを身につけ、入職3年目には日本病院薬剤師会雑誌に筆頭者として論文を掲載することができました。たくさんの挑戦・失敗をしてきたからこそ今があります。今後も社会的使命として患者のためになる貢献をしていきます。

たくさんの挑戦・失敗をしてきたからこそ今がある

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法人名
公益財団法人がん研究会 有明病院
担当者名
清水 久範(副薬剤部長)
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