医療を柱として
様々な業態にチャンジ
ニューロンネットワーク株式会社(大阪府)
副執行役員 奥村 晃弘
本社:大阪府 出店エリア:大阪府、兵庫県、京都府、滋賀県 店舗数:17店舗
設立:2002年 従業員数:94名
今回の取材は代表ではなく、副執行役員の取材でいつもと勝手が違うので緊張して出向いた。スマートで気さくな感じで出迎えてくださる素敵な役員に、仕事観、薬局、薬剤師について客観的な話を聞いてみた。
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代表の石田社長は、どのようなきっかけで独立をされたのですか?
メーカーのMR出身で、独立するチャンスがいつ来るかと待ち望んでいた時に、担当していた開業医の医師から薬局をやってもらえないかと声がかかったことがきっかけです。元々独立思考が強かったようです。アリセプト(アルツハイマー型痴呆治療薬)の担当をしていた時は、全国的にも担当としては有名で結果を残せたこともあり、このお声がけをいただいチャンスを逃すまいと独立に踏み切ったようです。仕事の手を抜くことなく結果を残すことに邁進して、今に至っています。
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大阪の摂津市中心に展開されていますが理由はありますでしょうか
お声をかけてくださった医師が摂津での開業ということもあり、出発がたまたま摂津市からなのですが、摂津市は大きな市ではないこともあり、その小さなエリア内で集中展開することで患者様の信頼を得ることが重要と考えて始めています。特別なことをやろうとしても失敗してしまうこともあり、医療機関が有り必要とされているエリアであることも摂津市は薬局を運営するには良い場所であったのだと思います。
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開業コンサルの領域もされていますが、きっかけはどのようなことがありましたか?
開業支援、開局支援は私が当社に入社して以降となりますね。そのために入社したといっても過言ではありません。薬局を展開する上で、医師の開業を手がけることは今の時代に必要なことです。知り合いの繋がりが基本となりますが、信頼を得ることから始まり、開業医師だけでなく不動産の方々など多方面との関わりが必要なので、私はその役割として動いています。当社ではパートナー店舗と言っていますが、開業と合わせて薬局を開局する際に、直営店で働いている薬剤師にできる人材に手を上げてもらい出店をしています。ここ数年で加速しており、これからも大阪、京都にてクリニック開業と保険薬局の開局に向けてどんどん動いていきたいと思っています。
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独立したい薬剤師は、たくさん御社にいらっしゃいますか?
直営店で働く薬剤師にそのような気持ちを持った人材が多いわけではないですね。今は独立したい、自分の店を持ちたいという人が少なくなってきたので、、独立したいと思っている薬剤師の募集を行いながら加速化しようとしています。当社は、コンサル業もしていますが屋台骨は調剤薬局になりますので、必要とされている場所に必要とされる薬局を展開していきます。独自性を持つとか、他とは違った薬局を運営するのではなく、今必要とされている薬局を展開していくことを考えています。
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他にはどのような事業展開をされていらっしゃいますか?
当社は、医療機関との関係が強く信頼を得ていることもあり、とあるイベントで知り合いご相談を受けたのがスポーツメーカーのミズノさんでした。ライフスタイルチャネル化の事業で、医療用のサポーターを大学病院にご紹介をしたところ評判が良く、病院で使っていただくこととなり、サポータやアンダーウェアなどの商品化が進み、当社が代理店となることとなり、薬局の法人様に卸すことなどを手がけています。保険薬局以外の事業については、たくさんのことにチャレンジしていますよ。ほとんどが上手くいかないですが、トライアンドエラーが当たり前なのでね、さほど気にせずいろんなことをこれからもやっていきたいですね。化粧品のポーラさんとヘルス&ビューティの企画を調剤薬局とコラボレーションをするなど、様々な企画を考えて動いています。会社としての事業化のために動いています。
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薬局を経営していく上で、ビジネス的な感性ですか?
薬局は、医療サービスの業種であるので、医療人としての感性は必要です。代表の石田は、「ありがとう」を日々積み上げていくことがやりがいであり、感動を想像し具現化していくこと、と話をしていますが、何かでパイオニアになりビジネスとして成り立つようになっていかなければならないと思っています。ボランティアではないですからね。
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どのような薬剤師を求めていますか?
当社で必要な薬剤師は二手に分かれると思います。勤務薬剤師や管理薬剤師で薬局薬剤師として、患者様と信頼関係を築き、地域の皆さんに貢献していきたいという気持ちや自分の生活とのバランスを考え気持ちよく楽しく働きたいという人と、経営面を学びたい、様々な事業にチャレンジしていきたい、独立したいなどのビジネス的感性を深めていきたいという人の両者を採用していきたいと思っています。もちろんのこと、どちらが良いとか悪いとかではなく、その方の思考に合わせて採用を考えます。まずはご自身の将来像や気持ちを最優先し、その方に合わせた会社の対応をしています。両者共に気持ちの熱い方であればウェルカムですよ。
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時代が変わっていく中で、薬局業界も大きく変わろうとしていますね
この度のコロナ感染症にて、業界問わず働き方や顧客の対応が大きく変化していますね。全てが元に戻るとは思っていないので、変化に対応できる会社づくり、薬局づくりをしていかなければならないですね。在宅医療、オンライン診療、薬局の業務効率と簡素化など制度ビジネスの中でどんどん変わろうとしています。当社は先に述べたようにいろいろな事業形態を考えて動いていますが、医療を柱とした活動は変わることが無いかと思います。私自身も医療業界から社会人をスタートしています。他に潰しが利かなくなっていることもありますが、医療を柱として屋台骨である調剤薬局をしっかりと安定させて次の時代に合わせた「感動創造企業」を目指していきたいと思っています。